荒上柊真のサブカル雑記

2021年に方向転換したブログが、ついに独立。一見さんも大歓迎。サブカルチャー、とくにライトノベルについて語っていく趣味のブログ。

魔王殺しと偽りの勇者

カテゴリー ライトノベルファミ通文庫
巻数 1~2巻(完結)
作 田代裕彦
絵 ぎん太様

 というわけで、魔王殺しと偽りの勇者です。
 ナンバリングはついていますが、実質の前後巻なので購入の際には注意が必要です。

 あらすじ。
 100年に一度復活すると言われた大魔王が斃された。それだけを聞くといい事のように聞こえるが、なんと自分が大魔王を倒したと自称勇者は4人もいたのだ。
 もちろん、4人で一緒に倒したというわけではない。大魔王を倒したのはその中の1人だけ。
 4人の容疑者の中から、本当に大魔王を打倒した勇者を見つけるように命令を受けた主人公のエレインは、魔族の少年ユーサーと共に《真実》を知るための捜査を始めるのだった。

 というわけで、大魔王を倒す物語ではありません。
 作者様の言葉を借りるなら、ファンタジー世界で殺人事件の謎を追うミステリーをやってみた、 ですね。まさにそうとしか言えません。
 謎解きも一筋縄ではいかず、主人公達の掛け合いも面白く、けれどファンタジー要素も忘れずと、とてもバランスの良い作品です。
 なお、1巻の情報だけでは真相に辿り着けませんので、考えながら読まれる方は注意してください。

 個人的に好きなキャラ。

3位 ウェイン
 簡単に言うと王様。出番は少ないですが、ただ者ではありません。様々な登場人物の思惑が交錯する本作の中でも、一番、衝撃の思惑を抱いております。

2位 エレイン
 物語の主人公にして、真っ直ぐな性格の騎士。ミステリー作品としては、ワトソンポジション。この物語は彼女が成長していく作品でもあります。ユーサーとの掛け合いが面白い。

1位 ユーサー
 元王族にして魔族の少年。ミステリー作品としては、ホームズポジション。真面目に捜査をしながらも、エレインをからかうことは忘れない。
 見た目、設定と読む前から興味を引かれたキャラクターです。もちろん、性格もよし。

 魔王殺しと偽りの勇者が好きだ。という方がいましたら、コメント頂けるとありがたいです。もちろん、他の作品に関するコメントも絶賛受付中です。むしろ、知らない本を教えて頂けると喜びます。

 と、今回はこの辺で。次回も未アニメ化ラノベです。

 累計巻数 183巻